「なんだか眠い…」「昼間なのに眠気が取れない…」そんな経験は誰にでもあると思います。
そもそも、人間はなぜ眠くなるのでしょうか?
実は、眠気には体のリズムやホルモンの分泌が大きく関係しており、睡眠不足だけが原因ではありません。
今回は、眠気のメカニズムと健康との関係について説明していきますね!
目次
1. 眠気の正体とは? 〜睡眠を司る2つのメカニズム〜
人間が眠くなる理由には、大きく分けて 「恒常性維持機能(睡眠負債)」 と 「概日リズム(体内時計)」 の2つの仕組みが関係しています。
① 恒常性維持機能(睡眠負債)
私たちの脳や体は、起きている時間が長くなるほど疲労が蓄積され、「睡眠圧」と呼ばれる眠気を感じる圧力が高まります。これは、アデノシン という物質が脳内に蓄積することで起こります。アデノシンが増えると脳の活動が抑制され、自然と眠くなるのです。
この仕組みは「睡眠負債」とも言われ、睡眠不足が続くとアデノシンが過剰に蓄積し、強い眠気や集中力の低下を引き起こします。
② 概日リズム(体内時計)
人間には約24時間の「体内時計(サーカディアンリズム)」が備わっており、これが睡眠と覚醒のリズムを調整しています。体内時計は主に 「メラトニン」 というホルモンの分泌によってコントロールされます。
明るい光(朝日)を浴びるとメラトニンの分泌が抑えられ、目が覚める 夜になるとメラトニンが分泌され、自然と眠気が増す このリズムが崩れると、日中でも眠気を感じやすくなったり、夜に眠れなくなったりするのです。
2. 眠くなる原因と生活習慣の影響
眠気には、体のリズム以外にもさまざまな要因が関係しています。
① 睡眠不足や質の悪い睡眠
当然ですが、十分な睡眠を取れていないと眠気が強くなります。 また、睡眠時間が長くても 「深い睡眠(ノンレム睡眠)」が不足すると、質の悪い睡眠になり、日中の眠気を引き起こします。
② 食事と血糖値の変化
食後に眠くなるのは、血糖値の急上昇と急降下 が関係しています。特に炭水化物や甘いものを多く摂取すると、血糖値が急激に上がり、その後急激に下がることで眠気が襲ってきます。
③ 自律神経の乱れ
ストレスや生活習慣の乱れにより 交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、眠気がコントロールしにくくなります。 例えば、夜にスマホを長時間見ると交感神経が刺激され、メラトニンの分泌が抑えられて眠りにくくなります。
④ 運動不足
適度な運動は、睡眠の質を向上させ、日中の眠気を防ぐ効果があります。運動不足だと体温調節がうまくいかず、体がリラックスしにくくなり、眠気のリズムが乱れやすくなります。
3. 眠気をコントロールする方法
眠気とうまく付き合うためには、生活習慣を見直すことが重要です。
① 朝日を浴びる
朝起きたらすぐに 太陽の光を浴びる ことで、メラトニンの分泌が抑えられ、体内時計が整います。
② 規則正しい睡眠リズムを作る
毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きることで、睡眠のリズムを一定に保ち、日中の眠気を減らせます。
③ 食事の内容を見直す
炭水化物や糖分を控えめにし、たんぱく質や食物繊維を多く含む食事を摂ることで、血糖値の乱高下を防ぎます。
④ 適度な運動を取り入れる
ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を習慣にすると、睡眠の質が向上し、眠気が適切な時間に訪れるようになります。
⑤ 眠気を感じたら短時間の仮眠を取る
どうしても眠気が強いときは、15〜20分の仮眠 を取ると、脳がリフレッシュされてスッキリします。ただし、30分以上寝ると深い眠りに入ってしまい、逆にぼんやりすることがあるので注意しましょう。
まとめ
人間が眠くなるのは、脳の疲労(睡眠負債) と 体内時計(概日リズム) の影響によるものです。
また、生活習慣や食事、運動不足なども眠気に関係しています。
「最近、日中の眠気がひどい…」と感じている方は、まずは 朝日を浴びる、睡眠時間を確保する、食事や運動の習慣を見直す など、生活リズムを整えてみましょう。
しっかり眠ることで、日中のパフォーマンスも向上し、健康な体を維持することができます。
だいふく整骨院では、自律神経のバランスを整える施術も行っています。
眠りの質を高めたい方や、日中の眠気にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください!